クラシックロックドリルの世界
第22回 AA1/AA2/AAL2/AAL5 エヤオーガードリル(回転せん孔機)
オーガードリルはコールドリルとも呼ばれ軟岩でのせん孔に使用されます。電動式と空圧式の2種類がありますが、空圧式のオーガードリルの方が電動式に比べると軽量で操作が簡単で爆発ガスに対して安全なことから炭鉱で多く使用されました。
さらに超硬製の摩耗に強いビットが開発されると、オーガードリルは普通の打撃式さく岩機ではせん孔困難な岩盤、例えば粘土質の湿潤な軟岩帯で切削した繰粉がロッドに粘り付き回転抵抗が増大しせん孔不能となるような地帯に威力を発揮することから土木工事の軟岩せん孔にも使用されるようになりました。
また横向きせん孔用にフィードレッグを使用してオーガーを岩盤に押し付けるオーガレッグドリルも製造されました。
エヤオーガードリルは高圧空気で内部のベーンモーターが約10,000回転し、それを遊星歯車機構により約2,000回転まで減速してロッドを回転させます(無負荷時)。
せん孔中に岩質が変化し、回転トルクが変動しても動力の空気がショックを吸収しますので、電動式のようにモーターが加熱したり壊れる事がありません。
アルミ製のボディは軽量で両手で支えて使用することができました。
自作の羽を取り付け、コンクリートやケミカル剤を練る作業にも良く使用されました。
当初はさく岩機を使用していましたが粘土状・砂岩のため繰粉の排出が悪くビットが食い込み殆どせん孔不可能な状態でした。
そこでAA1型エヤオーガーを使用することにより好成績をあげました。
(ASDニュース第17号 昭和33年9月発行)